2015-01-01から1年間の記事一覧

しばかりの桜

「大和さくらの会」が、大牟田市の三井三池炭鉱三川坑跡に桜苗木163本を植樹し、その目録を同市長に手渡したという記事が、今朝の新聞にあった。記事によれば、同会は戦艦大和と運命をともにした旧海軍大将、伊藤整一ゆかりの桜の苗木を植樹する活動をしてい…

久留米の博多②

櫛原バイパスに博多道という交差点がある。江戸時代、筑後一国を田中氏が治めていた頃より、通町4丁目から北に折れ、いまの櫛原中学校の北側を通り、小森野を経て、筑前方面へと通ずる道が走っていた。いま博多に向かう時、その交差点より350mほど東に進ん…

久留米の博多①

最近、諏訪野町にゆめマートがオープンした。今年3月末に閉店したサニー諏訪野町店の跡にである。この駐車場を西から出ようとすると、右手の植え込みの中に、石碑がある。(表)高橋絹織株式会社 操業跡地(裏)昭和二十二年(一九四七)一月創業者高橋川彦…

開園(2015.4)

この春、京町に新しい公園が出来た。京町の公園に関しては、京町にある京町第一公園と京町第三公園、京町にはない京町第二公園がある。後者については「京町にはない」(2015-11-22)参照。しかして新しい公園の名は、京町第四公園とはならない。開園ととも…

没後(40年)

福岡県立美術館で「没後40年 高島野十郎展」が開催中である。展観された作品で、久留米を描いたと分かるものは、「筑後川遠望」(昭和24年頃、油彩・板、福岡県立美術館所蔵)くらいだったかと思う。解説では、高良大社辺りで描いたものとされる。なるほど、…

病院(70周年)

西鉄久留米駅から久留米学園高等学校に向かう途中、長らく建設中だった建物が完成していた。新古賀病院の病棟「東館」である。古賀病院グループのサイトによると、グループ設立70周年記念プロジェクトとのこと。1946年(昭和21年)、古賀病院は通外町に開院…

病院(50年振り)

気になる切り株のある秋葉神社(2015-11-24参照)から、六ツ門に向かって歩いて直ぐの右手に、竣工間近の建物が現れる。建て替え中の久留米総合病院である。以前は久留米第一病院と呼んだが、いつの間にか名前が変わっていた。調べたら、去年の4月のことだ…

橋(75歳)

手術を受ける41歳がいれば、数年後に引退を迎える75歳がいる。耐震補強工事中の長門石橋から、東に8つ目の橋で、神代橋(くましろばし)という。最近、神代橋の架け替え工事が、急ピッチで進んでいるように見える。県道53号が筑後川を渡る橋で、北野町と山…

地形と街

京町にない京町第二公園の交差点から明治通りに向かって南下すると、下り坂になる。江戸時代には、旧グルメシティのあたりまで京隈小路という武家地で、それより先は北東から南西に流れる川を挟んで谷状になった低地に田が広がっていた。いま、川の名前は池…

溝(40歳)

小森野辺りを歩いていて、溝の壁に次のように書かれたプレートを見つけた。 昭和50年度 地方病予防溝渠築造工事調べてみると、「地方病」とは日本住血吸虫症という寄生虫病のことだという。日本住血吸虫が寄生したヒトは、皮膚炎や高熱に苦しみ、重症化する…

橋(41歳)

10月から、長門石橋の耐震補強工事が行われている。工事中は片側交互通行となるため、他の橋への迂回を促す看板が、周辺のあちらこちらに立てられている。長門石橋は、昭和49年7月に開通した。それまで長門石町と京町の間では、船が行き来して人や物を運ん…

店支米留久行銀七十

と、かろうじて読める。三本松公園に近い、古い建物の入口上部にある表示。5年前までは、久留米市立中央図書館西分館。野中町に中央図書館の建物ができるまでは分館ではなく、ここが久留米市図書館。そのまえは福岡銀行三本松支店。そのまえが十七銀行久留…

地蔵の引越し

坂本繁二郎生家の庭に、地蔵菩薩の板碑が引越してきた。平成24年に「厨の地蔵菩薩彫像板碑」の名称で、市の有形民俗文化財に指定されたものだ。ということは、説明板に書いてある。いつ越してきたのか定かでないが、以前はいなかったし、説明板の日付が「平…

倒れた恵比寿

先日、草野駐在所の前で、恵比寿に車が衝突した。神身事故である。胴が真横に切ったように上下に分かれ、台座もバラバラに砕け、元あったすぐ側に寄せて置かれていた。胴は立っているときからヒビが入って見えたから、すでに折れていたのかもしれない。けれ…

ここはどこの鳥居

京町にない京町第二公園から東に向かって歩き、「明善高南」の交差点を北に入ったところに、大きな鳥居が立っている。久留米城の出入り口・大手門があった場所だ。鳥居は扁額がなく、一見どこのものか分からない。柱にそれぞれ「明治二十八年九月建之」「久…

紅葉

数日前からようやく寒くなってきた。けれどもまだイチョウもモミジも緑が残る。染まりきらないまま落葉するかもしれない。 白露の おのが姿を 其儘に 紅葉におけば 紅の玉いま梅林寺の門前に掲げられている。ちなみに、形式はA②⑵(「寺町の標語」参照)。一…

寺町の標語

お寺の前に、ときどき掲示されている。久留米の寺町のお寺に限らないが、寺町を通り抜けると、いくつも見ることができる。寺町では、記入の媒体には、A黒板とB紙+マグネット用ボードが見られる。記入の形態は、Aは①チョークか②白墨液、Bは③墨液か④印刷…

立った石碑

木が倒れたり伐られたりといった異変には気づきやすいが、異変の起こっていたものが本来あるべき姿に戻ると気づきにくい、ということはあるかもしれない。 初夏のこと。 久留米城本丸跡の坂道をのぼりきる前、右手の篠山神社へ歩を進めようとした瞬間、違和…

気になる木だった

気になる木が、あった。3年前の九州北部豪雨より少し前に倒れて、そのままになっていた、味水御井神社(うましみずみいじんじゃ)の大きなクロガネモチ。今年の遅かった梅雨明けの頃、通りかかると、すっかり姿を消していた。立ち去ることはないだろうから…

気になる木

いまは、気になる切り株、と言った方が適切かもしれない。六ツ門から櫛原バイパスを少し北上して左手、秋葉神社に植わっているそれは、境内の広さに比べると大き過ぎるようにも見えるのだけれども、理由がある。秋葉神社は、天明7年(1787)建立。昭和39年…

イチョウ

久留米の街には、明治通り、櫛原バイパス通りなど、イチョウ並木が多い。時季に似合わぬ陽気のせいか、色づきがイマイチに見える今日このごろ。イチョウの木には雌雄があり、雌の木にギンナンの実がなる。街路樹の場合、実がなると何かと大変であるからして…

京町にはない

京町第二公園のことである。JR久留米駅より東、日吉神社の北側に接する。この公園では、ちょっと休憩するつもりのベンチで、餌を求める鳩に囲まれるのも厄介だが、「ここは京町ではない」などと話しかけられたりするのもちょっと厄介だ。そんなことはそう…

レンガ②

最近、今更ながらに気づいたことがある。石橋文化センターの噴水の周りも、B面仕様(「レンガ①」参照)のレンガ敷きだったのである。それから、石橋正二郎とレンガのことについて、なんとなく考えた。美術館も、墓のある寺の本堂も、レンガ造りの外壁が強く…

レンガ①

けやき並木と赤レンガ敷きの歩道。ブリヂストン通りは、ブリヂストンの創業者・石橋正二郎好みの造りという。さて、ここで一般的なレンガの形を思い浮かべていただきたい。通常、レンガ敷きの道は、レンガの1番広い面(仮にA面とする)を上下にして敷くよ…