雪の日の市民会館

久留米のまちが一面真っ白になった翌日。その大雪原を一目見ようと、このあたりでは数少ない高い建物の展望室までのぼってみた。

見渡せば、すでに大通りの雪は溶け始め、ゆるゆると進んでいく車がちらほら見える。けれども、家の屋根や庭、ビルの屋上や駐車場、公園などはいまだ真っ白である。

眺望を楽しんでから、すぐ向かいの建物を見下ろすと、緑の屋根だけが何事もなかったかのような姿をしている。それが、水の流れを取り入れたという、建物の設計と関係するのか、ここでは詳らかにできない。

久留米市民会館は、石橋文化ホール、徳雲寺の納骨堂、有馬記念館、現久留米市庁舎などと同じく、菊竹清訓の設計である。この7月末日を以て閉館の予定だという。